Agile Practice Guide 「プロジェクトライフサイクル」

4つのタイプのプロジェクトライフサイクル

当書籍「Agile Practice Guide」では 予測型 という言葉が頻繁に使われているが、一般的に ウォーターフオール と呼ばれる開発手法である。プロジェクトマネジメント知識体系ガイド および PMBOKガイド 第5版 ソフトウェア拡張版 で使用されているため、ここではこの呼び方が使われています。

本書籍ではプロジェクトの進め方を4つのアプローチに分類している。以後このアプローチ(ライフサイクル)を元に言及します。

プロジェクト
ライフサイクル
手法の詳細
予測型ライフサイクル 大部分の計画を事前に実行してから、1回のパスで逐次プロセスで実行する従来型の手法
反復型ライフサイクル 未完成の作業を改善し修正するために、作業フィードバック出来るようにするアプローチ
漸進型ライフサイクル 顧客がすぐに使用することが出来る成果物を提供するアプローチ
アジャイル型ライフサイクル 作業項目を絞り込んで頻繁にリリースする反復型でもあり漸進型でもあるアプローチ

予測型ライフサイクル

  • ウォーターフォールと呼ばれることもあります。
  • プロジェクトの内容の変更を制限し計画変更を最小化する必要があります。
  • 通常プロジェクト終了時点まで顧客に提供は行わない。

反復型ライフサイクル

  • プロトタイプモデルと呼ばれることもあります。
  • プロトタイプを継続的に実証し、フィードバックを得ることで新しい情報を取り入れる。
  • プロジェクトの複雑性が高い場合や頻繁に変更される場合に有効な方法。

漸進型ライフサイクル

  • スパイラルモデルと呼ばれていることもあります。
  • 小さな成果物を繰り返し顧客に提供を行う方法。
  • 目的の成果に向けて徐々に近づけていく概念実証(PoC)に向いている。

アジャイル型ライフサイクル

アジャイル型ライフサイクルは反復型ライフサイクルと漸進型ライフサイクルを組み合わせたものです。 価値のあるプロダクトを早期かつ継続的に引渡しを行う事で顧客満足度が向上する。さらに漸進的な成果物が進捗の尺度となり、アジャイル宣言の満たすこと出来ます。アジャイル型ライフサイクルは2つの手法があります。

反復ベースのアジャイル
  • 一定のタイムボックスを設定したイテレーションで作業を行う手法
  • 1回のイテレーションで作業が終了しない場合がある
フローベースのアジャイル
  • 一定の作業量を基準としてイテレーションで作業を行う手法
  • 1回の作業を完了する時間はそれぞれで異なる