スクラム入門

SCM の再認定とスクラムを再勉強するため執筆した。

スクラムとは

  • スクラムとはアジャイル開発の中で最も広く認知されている手法の一つ。問題解決と顧客への価値提供 という大きな本質がある。
  • スプリント と呼ばれる一区切りの時間を設定し、一般的に2週間(1週間〜4週間で設定可能)タスクを遂行する。スプリントを継続して実施し、改善し続ける。
  • スクラムでは MVP (最低限必要なプロダクト) の開発からはじめ、開発を積み重ねてゆく。顧客やステークホルダーに対する提供する価値を徐々に高めてゆく。
  • スクラムでは書類作成などは一切行わず、顧客中心で価値を素早く提供することに重きを置き、繰り返し成果物の提供に重きを置く。
  • レトロスペクティブ とよばれる振り返り活動で、次のスプリントに移る前に改善を実施する。
  • スクラムでは顧客への提供価値のことを ユーザーストーリー と呼ぶ。

スクラムの歴史

スクラムの歴史は、野中郁次郎氏と竹内弘高氏による1986年に発表されたハーバードビジネスレビュー(HBR)の記事「新たな新製品開発競争(The New New Product Development Game)」に掲載された所から開始された。

1993年、Easel Corporation の Jeff Sutherland と彼のチームは、1986年の記事の概念をオブジェクト指向開発、経験的プロセス制御、反復型開発、増分ソフトウェアプロセスの概念と組み合わせることで、ソフトウェア開発プロセスで使用されるスクラムプロセスを作成した。

アジャイルとスクラムの位置付けについて

Aglie Framwork

  • リーン: アジャイルとカンバンの属性を共有する上位概念で 価値の提供、人間の尊重、ムダを最小化、透明化、変化への適応、継続的な改善に注力する ことである。つまり、組織やチームにとって有益なものは何でも実行し、使用するアプローチが何かに関わらず、最高の成果を上げることが目的である。
  • カンバン方式: リーン方式に触発されソフトウェア開発の場面では2000年代半ばに、当時流行していたアジャイル方式への代替として出現した。なお、カンバンはトヨタの生産方式が元となっている。カンバンは視覚的に業務管理を行う手法である。
  • アジャイル手法: アジャイルは2001年に、ソフトウェア業界の思想的リーダーは アジャイルソフトウェア開発宣言 を提唱した。なお図では 様々なフレームワークと方法を対象とする包括的用語 として記載している。
  • スクラム: スクラムはアジャイル手法の一つとして提唱された手法である。
アジャイルソフトウェア開発宣言

私たちは、ソフトウェア開発の実践
あるいは実践を手助けをする活動を通じて、
よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
この活動を通して、私たちは以下の価値に至った。

プロセスやツールよりも個人と対話を、
包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、
契約交渉よりも顧客との協調を、
計画に従うことよりも変化への対応を、

価値とする。すなわち、左記のことがらに価値があることを
認めながらも、私たちは右記のことがらにより価値をおく。

スクラムとウォーターフォールの違い

比較表
スクラム ウォーターフォール
目的 価値を重視した迅速なデリバリー
顧客中心主義
要求事項を中心とした長期的なデリバリー
ビジネス中心主義
実施方法 反復的 連続的
スコープ 可変・交渉可能 固定
改善方法 改善のための継続的な反省 プロジェクト終了時に得られる教訓
テスト方法 頻繁なテスト フェーズ中のテスト
役割 役割が曖昧 定義された役割の人々
具体的な違いについて
  • スクラムでは「顧客と価値を重視した迅速なデリバリーすること」が特徴だが、ウォーターフォールは一般的に長い時間をかけてプロダクトをデリバリーし、顧客や価値よりも「ビジネスや要件定義を優先する」。ウォーターフォールでは要件定義やビジネスにおける目標を重視し、そのために期間や予算の摺り合わせを行う。スクラムでは要件定義を行うものの、反復的にプロダクトを提供する。
  • スクラムではあるプロダクトを作ると、それを改善していき、より良いプロダクトになるように継続的に改善を重ねる。一方ウォーターフォールは直線的に「A」「B」「C」といったフェーズで別れる。計画・テスト・デリバリーを行う。これらは各工程を順番に行う。
  • スクラムではスコープは変更と交渉可能なため、仕様を確定させることは難しくなる。また、変更すべき点があれば交渉し、改善していく必要があるためステークホルダーとの対話が重要となる。一方ウォーターフォールではスコープは確定しており、基本的に変更は出来ない。変更が必要となる場合は、変更依頼や経営陣から承認を受ける必要がある場合もある。ウォーターフォールではプロジェクト開始時に同意した仕様に則るため、変更を受け入れる場合が少ない。
  • スクラムでは改善のため変更を積極的に受け入れる。顧客、エンドユーザー、チーム内で改善方法や別の方法は無いか絶えず議論を行う。一方ウォーターフォールではプロジェクトの最後に振り返りを行い、そのプロジェクトから学んだ教訓を他のプロジェクトに活用させる。この場合、プロジェクト期間中に問題が発生した場合、作業の改善や追加機能の実装が出来る可能性がある。なお、スクラムではスプリントの一環として振り返りを行う。そしてその内容を次のプリントで反映させる。
  • スクラムでは何度もテストを繰り返し実行するが、ウォーターフォールでは校庭ごとにテストを行う。スクラムでは継続して何度もテストを行い、継続的な変化と改善をもたらす。全てにおいて絶えず改善を行っていく。
  • スクラムでは スクラムマスター プロダクトオーナー 開発チーム の役割で構成される。スクラムではさまざまな役割を流動的に担当し、チームで協力し役割を超えて一緒に働く。ウォーターフォールでは役割は決定的でいつも同じ役割となる。

スクラムチーム(スクラムの役割)

  • スクラムマスター
    • スクラムの知識があり、ビジネスにおいてスクラムを推進し調整を行う人のこと。またスクラムチームのチームの目標達成のためにサポートを行い、作業の妨げになるものを取り除く役も担う。デイリースクラムやレトロスペクティブといった様々なイベントにも参加する。
    • 従来のリーダーとは異なる点は、チームに指示の作業を出すのではなく、チームの作業をサポートし、チームの作業の障害を取り除くという役割であること。チームに足りない物を確認し、時間内・予算内にプロジェクトを遂行できるよう調整する。また、各イベントを規律正しく進められるようサポートする。
    • 作業の優先順位を確認し、フィードバックを受ける。また顧客の声を代弁するプロダクトオーナーやその他関係者との情報交換を行い、常にチームの状況を共有する必要がある。
    • スクラムマスターはチームを常に改善し続け、常に作業を反復し遂行し続けられるように調整し、スプリントを繰り返しながらチーム全員で目標達成を目指す。
  • プロダクトオーナー
    • プロダクトオーナーはスクラムマスターや開発チームと連携しチームの作業の優先順位を管理する。優先順位は顧客のニーズに基づくため、プロダクトオーナーは顧客側に立つビジネスサイドの担当者がつくことが多い。
    • プロダクトバックログの管理も担当し、チームが共有すべき情報や作業の優先順位など最新の状態に保つ責任がある。顧客が何を求めているかなどの情報を正確に把握し、チームがやるべきことを明確にする。
    • 作業目標や予算、日程といった変更事項や、作業の変更が生じた場合は経営陣と交渉を行う。
    • プロダクトオーナーとスクラムマスターは役割が異なるため、兼任すると負担が大きく、利害の衝突につながる可能性があるため。別の担当となる必要がある。
    • プロダクトオーナーはチームの作業の優先順位や集中すべきことの決定における役割を担う。
  • 開発チーム
    • チームの残り全員が担当する。スケジュールに送れず、予算内に確実な成果を出すために目標や目的に沿って作業を進める。
    • 一般的に、開発チームの人数は3〜9名で開発担当者以外に、デザイナーやITアーキテクトや、プロジェクトマネージャーがスクラムマスターを兼任して参画することもある。

スクラムイベント(スクラム構成要素)

Scurm Workflow

  • スクラムを試験的に始めるのであれば、パイロット版の開発を行う。5人のプロジェクトで短いスプリントを実施し、最初から完璧を目指さない。
  • スプリント は短い期間で結果を素早く確認および継続的に改善し、プランニングを見直す。
  • スプリントはイテレーションと同義で、タイムボックスの期間を表す。また成果物という意味の インクリメント という言葉があり、スプリントではインクリメントを提供します。スプリントは最終的な成果物としてインクリメントを提供する。
  • スクラムはプランニングと改善を反復して継続する。スクラムではこれを レトロスペクティブ で実施する。その他、プロジェクトの改善に向けた、失敗や改善点を学ぶ話し合いは PIR または 導入後レビュー と呼ばれ実施される。
  • また、改善点の把握には カンバン のようなツールを活用したり、 バーンダウンチャートベロシティチャート を利用することもあります。

用語集

5つのスクラムイベント

スプリント
  • 一区切りの時間を設定し、一般的に2週間(1週間〜4週間で設定可能)タスクを遂行する期間。プロジェクトはスプリントを継続して実施し、改善し続ける。
スプリントプランニング
  • プロダクトバックログからスプリントに落とし込むために、タスクを分解し、そのタスクを可視化するための作業
  • 大枠の流れとして POとプロダクトバックログの確認 プロダクトバックログの作成とPOの合意 が行われます。
デイリースクラム
  • 毎朝スプリントの進捗確認を行うミーティング。今日やることや困っていることなどの問題確認を行う。問題解決は行わず、15分以内で終了する。
スプリントレビュー
  • スプリントの成果物をステークホルダーに示し、フィードバックを得るためのスプリントの最後に実施する。今後のスプリントの進め方について話し合い、プロダクトバックログを調整する。
レトロスペクティブ(振り返り)
  • スプリントの最後に行う改善ポイントを振り返るために実施する。KPTと呼ばれる方法で実施することが多く、スクラムチームの改善を継続的に行う。

3つのスクラム成果物

プロダクトバックログ
  • プロダクトを作成するにあたっての要求事項を順番に並べたリスト。スクラムではリストの上から順番に終わらせていく。一般的にはビジネス価値の高いものが上位に来る傾向にある。
スプリントバックログ
  • スプリントで実施するプロダクトバックログ項目のサブセットと、それを分析し具体的なタスクに落とし込んだもの。 プロダクトバックログでは通常、実装に関する記述をおこなわないが、スプリントバックログは開発チームがそのスプリントを完成させるために必要な作業であるため具体的に記述する。
インクリメント
  • 完成の定義を満たしており、リリースしようと思えばリリースできるプロダクトのこと。

参考文献

Amozon Alexa スキルを作ってみたぞ

こんにちは、毎年恒例の年末の個人開発は、掲題の通り Alexa スキルを作ってみました。
今回公開しているスキルは シンプルなおみくじ というもので、誰でも自宅で気軽におみくじができればと思いがあります。

シンプルおみくじ

もしよかったらぜひ試してみてください、バグレポもお待ちしております。

Amazon Alexa スキルを作った理由について

何故 Alexa スキルを作ったのかですが、Alexa AWSプロモーションクレジット というのが大きかったりします。

個人で AWS 使う上でわりとオススメしたいのが、この Alexa AWSプロモーションクレジット です。 Alexaでスキルを作って公開して使われるようになると、毎月消える$100クレジットを貰えます。 つまり年間12-13万円分AWSを無料で使えます。結構大きくないですか?

例えば、ちょっとした技術検証や構成の実験する際や、巨大なCPU/メモリマシンを使ってみたり、 あとは機械学習でGPUを使い捨てたい場合など、使い道は無限にありそう。

Alexa AWS Promotional Credits

実際に作ってみて

基本的にはチュートリアルに沿っていけば問題ないので、特にハマるポイントはないかと思います。

で、個人的にハマったポイントはスキル申請でした。スキル申請をすると、実際に利用した場面を想定したアドバイスを頂けます。

ちなみに指摘は申請を行うと翌日には返ってきました。ホリデーシーズンにも関わらずとてもありがたいです。こういった、些細だが利用者にとって嬉しい対応を頂けると、サービスに対する好感度があがりますよね(マーケティング目線)。

それで、実際に頂いた指摘事項がこちら。恥ずかしい部分が多いので少し割愛しています。

1.     呼び出し名が一般的なため、ユーザーが標準のAlexa機能と対話しているわけではなく、スキルを呼び出しているということに気が付かないおそれがあり、Alexaスキルストアには公開することができません。ユーザーがスキルを有効にして使用できるよう、新しい呼び出し名に変更してください。呼び出し名を変更した後、スキルのサンプルフレーズ、説明、応答(あれば)も変更された新しい呼び出し名に変更されているか確認してください。

開発者コンソール上の「ビルド>呼び出し名>スキルの呼び出し名」で必要な修正を行い、新しい呼び出し名がサンプルフレーズ、またスキル説明内および応答内のサンプルフレーズ(あれば)にて更新されているか「公開」タブで確認してください。

注意:呼び出し名の変更は、スキルの対話モデルをビルドするまで反映されません。呼び出し名の要件に関する詳細については、カスタムスキルの呼び出し名を決定するをご確認ください。
 
2.     スキルは、呼び出し名の要件 #2を満たしていません。1単語だけの呼び出し名は使用できません(ただし、その単語が自分のブランド/知的財産である場合、または1単語が複数の単語を組み合わせたものの場合は例外です)。また、日本語の呼び出し名は、2つの名詞を組み合わせる必要があります。呼び出し名を変更し、新しい呼び出し名が、スキルのサンプルフレーズ、スキルの説明、スキルの応答(あれば)で実際に使われていることを確認してください。
 

3.     現在、プライバシーポリシーのURLを記載していただく部分にプライバシーポリシーではないページのURLが記載されています。削除、またはプライバシーポリシーのURLに変更してください。
 

4.     ヘルププロンプトはユーザーへスキルのコア機能の使用方法を示す必要があります。あわせて、ヘルププロンプト内で質問または発話の促しを行い、最後にはセッションが開く必要があります。

再現手順
ユーザー: アレクサ、おみくじを起動して
スキル : こんにちは、運勢を教えてと言ってください
ユーザー: ヘルプ
スキル : ・・・(以下略)

ヘルプの詳細については、こちらを参照してください。また、セッションの状態についてはこちらを参照してください。
 
5.     AMAZON.HelpIntentにて指示されたとおりに発話をしたところ、スキルがエラーの応答を返しました。
スキルのバックエンドコードを更新し、プロンプトに含まれるすべての発話例に対し、正しく関連性のある応答を返すことを確認してください。

いざ申請

頂いた指摘事項を修正し、二度目の申請のち無事公開されました。
めでたしめでたし。

この記事を読んで Alexa スキル開発に興味を持ったら、ぜひチャレンジしてみてください。

余談

本記事には直接関係ないのだが、久しぶりにブログを更新するので、せっかくなら GitHub にもプライベートリポジトリを作っておくかと思いログインしようとしたところ、メールアドレス再認証を求められました。

しかしながら、GitHub で登録しているメールアドレスは色々ミスってドメインを別の人に取られてしまい、結果、このメールアドレスは利用出来ない状態になってしまっているのである。 仕方がないので違う方法でログインさせて欲しいとお願いしたのですが、セキュリティ上難しいとのことで、アカウントを作り直して欲しいと言われた。そりゃそうだ。

まぁ大したものを作っていないし、スターの数も微々たるものなので別に構わないが、 永久にこの役立たずアカウントがインターネットの深層に残り続けると思うと少し残念な気持ちではありますね。

2021年度最新版!VMware vExpertについて

2020年12月30日に更新した内容となっています。
最新の内容と異なっている場合があるのでご了承ください。

VMware に関わる皆さま、はじめまして。クラウド事業者でマーケティングを担当している やまさん と申します。 この度 VMware vExpert の取得を目指し、VMwareに関するブログ記事の第1弾として vExpert についてまとめてみました。

VMware vExpert

VMware vExpert とは

VMware vExpert は、過去1年間に、VMware コミュニティー全体に大きく貢献された個人を表彰する一年更新のプログラムです。 ブログ、書籍執筆、雑誌の記事、CloudCred のタスク作成、Facebook グループの活動、フォーラム(VMTN、その他 VMware 以外の同様のもの)、講演、VMUG でのリーダーシップ、動画といった活動で貢献した方が表彰されるプログラムです。

vExpert は個人に付与されるものであり、所属組織に対して付与されるものではありません。 過去1年の VMware コミュニティへの貢献や技術普及活動を評価するもので、資格認定というわけではありません。

公式のページには vExpert の基準として VMware の知識とコミュニティに貢献するような IT プロフェッショナルであること と明記されています。

詳細については、当ページ下部に記載の vExpert Application Portal ご確認ください。

vExpert の応募から受賞への流れ

1 年 2 回、30 日間の応募期間があり、その後 30 ~ 45 日間で投票が行われます。 実際に 2020 年後半に実施された際は 11 ~ 1 月に応募が開始され、翌年 2021 年 2 月に発表されます。 同様の 6 月の後半にも応募があり、8 月に発表されます。

なお vExpert, VCDX, 新規の応募者は、少なくとも 1 年に 1 回必ず応募する必要があります。

vExpert 応募の Path

vExpert を応募する際には4つのアプローチがあります。

Evangelist Path(エバンジェリストパス)

書籍執筆、ブログ、ツール開発者、講演者、VMTN 貢献者、それ以外にも 個人のパブリックプラットフォームを活用して知識と情熱を共有して多くの人々にリーチする IT プロフェッショナルの方 とのことです。 なお、VMware の従業員は、エバンジェリストパスを介して応募することも出来るとのことです。 また、活動がパブリックでない場合や、英語圏以外からの応募の場合(日本からの場合もそうですね!)は、VMware 従業員のリファレンスを推奨している模様です。

多くの方がエバンジェリストパスで申請することになるのではないかと思われます。

Customer Path(カスタマーパス)

VMwareの顧客組織のリーダー向けのパスです。原文によると 組織の内部チャンピオン であるか、VMware と一緒にサクセスストーリーを構築する、もしくは顧客からの問い合わせを受ける、パブリックインタビューを受ける、カンファレンスで話をする、VMUG でリーダーを務めるなどの必要があります。 活動が公開でない場合は、VMware従業員のリファレンスを推奨している模様です。

VPN Path(VMwareパートナーネットワークパス)

パートナー企業の従業員のためパスです。 認定資格通じて継続的な教育を実施することにより、技術的な知識や専門知識を広めることを目的とします。 VPNパスには、VMware従業員のリファレンスが必要です。

VCDX Path(VCDXパス)

VCDX ホルダー専用のパスです。vExpert になるためには必ず 1 年に 1 回申請をする必要があります。

vExpert になるメリット

公式サイトからの引用・翻訳ですが下記の通りです。著者はまだ vExpert でないため、詳細については分かりません…。

  • プライベートの #Slack チャンネルへの招待
  • CEO の Pat Gelsinger によるサインされた vExpert 証明書
  • community.vmware.com プライベートフォーラム
  • 名刺やWebサイトなどで vExpert ロゴを1年間使用できる
  • ネットワーキングなどのためのプライベートディレクトリへのアクセス
  • さまざまな VMware パートナーからの限定ギフト
  • VMware パートナーおよび NFR のプライベートウェビナー
  • プライベートベータへのアクセス(ベータチームとしての参加条件)
  • ホームラボ/クラウドプロバイダー向けのほとんどの製品の 365 日間評価ライセンス
  • ブロガーブリーフィング VMworld より前のプライベートな発売前のブリーフィング(製品チームによる承認の対象)
  • VMworld 前のブロガー向けブリーフィングでのプライベートリリース前のブリーフィング(プロダクトチームの承認が必要)
  • vSphere やその他の製品のブロガー向け早期アクセスプログラム
  • 公開 vExpert オンラインディレクトリで紹介されています。
  • ソーシャルチャネル用の VMware および仮想化コンテンツへのアクセス
  • VMworld US と VMworld EU で毎年開催される vExpert パーティー
  • VMworld US と VMworld EU における vExpert の身分証明書

vExpert Pro

vExpert の申請にサポートが必要な場合は、世界中の vExpert Pro にご連絡くださいとのことです。 vExpert Pro の方は vExpert の応募を支援し、コミュニティに関連するメンターとなって頂けるそうです。

Meet the vExpert Pros を見てみると、各国に1人以上の VMware vExpert の方が在席しているようです。 是非一度、どこかでお会いして話を聞いてみたいですね。

参考URL

最後に

著者はこの機会に vExpert にチャレンジしようと考えております。 vExpertを目指している方がいらっしゃいましたら、情報交換などが出来ると嬉しいです。

何かご質問や内容に過不足や誤りがありましたら、気軽にコメントください。

Agile Practice Guide 「プロジェクトライフサイクル」

4つのタイプのプロジェクトライフサイクル

当書籍「Agile Practice Guide」では 予測型 という言葉が頻繁に使われているが、一般的に ウォーターフオール と呼ばれる開発手法である。プロジェクトマネジメント知識体系ガイド および PMBOKガイド 第5版 ソフトウェア拡張版 で使用されているため、ここではこの呼び方が使われています。

本書籍ではプロジェクトの進め方を4つのアプローチに分類している。以後このアプローチ(ライフサイクル)を元に言及します。

プロジェクト
ライフサイクル
手法の詳細
予測型ライフサイクル 大部分の計画を事前に実行してから、1回のパスで逐次プロセスで実行する従来型の手法
反復型ライフサイクル 未完成の作業を改善し修正するために、作業フィードバック出来るようにするアプローチ
漸進型ライフサイクル 顧客がすぐに使用することが出来る成果物を提供するアプローチ
アジャイル型ライフサイクル 作業項目を絞り込んで頻繁にリリースする反復型でもあり漸進型でもあるアプローチ

予測型ライフサイクル

  • ウォーターフォールと呼ばれることもあります。
  • プロジェクトの内容の変更を制限し計画変更を最小化する必要があります。
  • 通常プロジェクト終了時点まで顧客に提供は行わない。

反復型ライフサイクル

  • プロトタイプモデルと呼ばれることもあります。
  • プロトタイプを継続的に実証し、フィードバックを得ることで新しい情報を取り入れる。
  • プロジェクトの複雑性が高い場合や頻繁に変更される場合に有効な方法。

漸進型ライフサイクル

  • スパイラルモデルと呼ばれていることもあります。
  • 小さな成果物を繰り返し顧客に提供を行う方法。
  • 目的の成果に向けて徐々に近づけていく概念実証(PoC)に向いている。

アジャイル型ライフサイクル

アジャイル型ライフサイクルは反復型ライフサイクルと漸進型ライフサイクルを組み合わせたものです。 価値のあるプロダクトを早期かつ継続的に引渡しを行う事で顧客満足度が向上する。さらに漸進的な成果物が進捗の尺度となり、アジャイル宣言の満たすこと出来ます。アジャイル型ライフサイクルは2つの手法があります。

反復ベースのアジャイル
  • 一定のタイムボックスを設定したイテレーションで作業を行う手法
  • 1回のイテレーションで作業が終了しない場合がある
フローベースのアジャイル
  • 一定の作業量を基準としてイテレーションで作業を行う手法
  • 1回の作業を完了する時間はそれぞれで異なる

Agile Practice Guide 「アジャイル入門」

定義可能な作業と不確実性の高い作業

一般的にプロジェクトには 定義可能な作業 から 不確実性の高い作業 まである

  • 定義可能な作業

    • 過去の同様なプロジェクトで成功し、明確な手続きが存在している場合
    • 具体的な例として、既に設計が完了している製品など
    • 実行の不確実性やリスクは低い
  • 不確実性の作業

    • 新しい設計、問題解決、かつて行われたことが無い作業の場合
    • 具体的な例として、専門家が協力して問題を解決する
    • 変更、複雑さ、リスクの率が高い

アジャイルは不確実性の作業に向いており、短い周期での実現可能性を探求し、評価とフィードバックに基いて適用するために作成されたアプローチである。

アジャイルとは

アジャイルの思想は アジャイルマニフェスト に定義されている。また、アジャイルソフトウェアの12の原則 も定義されている。

アジャイルマニフェストに定義されている通りだが、アジャイルは4つの価値を指す

  • プロセスやツールよりも個人との対話
  • 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェア
  • 契約交渉よりも顧客との協調
  • 計画に従う事よりも変化への対応

一方、書籍ではアジャイルとは様々なフレームワークと方法の包括的用語として指しています。

Aglie Framwork

リーン とはアジャイル(とカンバン)の属性を共有する上位概念で 価値の提供、人間の尊重、ムダを最小化、透明化、変化への適応、継続的な改善に注力する ことである。つまり、組織やチームにとって有益なものは何でも実行し、使用するアプローチが何かに関わらず、最高の成果を上げることが目的である。

不確実性の作業への対処

プロジェクトの不確実性が増加するにつれ、手直しのリスクと異なるアプローチをしようするニーズが同様に高まる。反復的に要求事項を探索し漸進的に頻繁にリリースを行う事によってムダと手直しが減ることが可能である。この時、下記のアプローチを行う。

  • 短いフィードバックループの実施
  • プロセスの頻繁な適応
  • 優先順位付け
  • 定期的に更新される計画
  • 頻繁なリリース

Agile Practice Guide 「アジャイル実務ガイド」という本を読んだ

はじめに

読み始めた経緯については下記の通りです。 - 認定スクラムマスターの学習時間が必要でした。 - 業務でPMを行うことが増えたので、将来のキャリアアップを踏まえ、今一度体系的にアジャイルを復習する必要がありました。 - アジャイアルを網羅している書籍を探していた所、この本に出会いました。

当ブログでは各章に分けてエントリーを記載いたします。

書籍の特徴

アジャイル実務ガイド は Project Management Institute(PMI) と Aglie Alliace がコラボレーションして執筆されています。 プロジェクトを計画または実施するにあたって、アジャイルを適応するプロジェクトリーダーやチームメンバーに向けた内容となっており、実践的な内容をが記載されています。 日本語の書籍ではあるものの、英語から直訳のような文面となっており読みにくい部分が多々ありますが、内容はとてもまとまっているので、アジャイルだけでなくプロジェクト推進にあたって参考になる部分はとても多いかと思われます。

書籍の構成

書籍によると、対象者は 予測型手法(つまりウォーターフォール)とアジャイル・アプローチとの間の厄介な中間的立場にあると自ら認識しているプロジェクト・チーム となっており、既存のプロセスを見直し、顧客価値の提供を最大化したいプロジェクト運営者だけでなくメンバーにとっても有用な内容になっています。

1. はじめに

書籍の概要が記載されています。

2. アジャイル入門

アジャイル宣言のマインドセット、価値、原則、つまり定義可能な作業と不確実性の高い作業の概念、リーン、カンバン方式、アジャイルアプローチの相関関係といった内容が記載されています。

3. ライフサイクルの選択

書籍で取り上げられている様々なガイドラインを紹介します。適合性フィルター、テーラリングのガイドライン、手法の一般的な組み合わせを取り扱っています。

4. アジャイルの実装: アジャイル環境の作成

サーバント・リーダーシップやチームの構成などアジャイル環境を作成する際に考慮すべき要素が記されています。

5. アジャイルの実装: アジャイル環境での提供

チームを編成する方法についての情報、およびチームが定期的に価値を創出するために使用することができる共通実務慣行についての情報が含まれている。チーム向けと、状況報告のための実証的な測定の例を提供されています。

6. プロジェクトのアジリティに対する組織的な考慮事項

文化、適用能力、ビジネス慣行、およびPMOの役割などアジャイル・アプローチの使用に影響する組織的要因が記載されています。

7. 行動の喚起

実施要請は、本実務ガイドの継続的な改善のためのインプットが記載されています。

書籍の具体的な内容について

別途章ごとにまとめて別途記事を作成しております。 もうしばらくお待ちください。

ブログ再始動にむけて

ブログを再開しました。

このブログのテーマ Work on sunny days, Code on rainy days. は文字通り晴耕雨読をモチーフとしており、仕事とコードを書くことを両立したい想いから来ております。 著者は近頃業務でビジネス面で携わることが多くなってしまい、コードを書く機会も少なってしまいることを懸念しております。それでもエンジニアとしてコードに関わりたい、そう思っている方もきっと多いかと思います。

このブログでは自分自身を含め、コードに触れる機会が減った方々を応援できるような内容に仕立てるため、そのアウトプットする場所として改めて再スタートをすることにしました。

ビジネスとコードの 二足のわらじ エンジニアとして不十分なところもあるかと思いますが、どうぞよろしくお願い致します。